
ビジネス情報コンサルティングのホームページでは、「経営に役立つ情報化のヒント」を、毎月、テーマを変えてお届けします。皆様のお仕事の参考にしていただければと思います。 |
第7回 モデリング手法はなぜ有効なのか!
第5回で「ビジネスモデル」、第6回で「ビジネスプロセスモデル」が業務改革・情報化に対して果たす意義についてのお話をしました。
「ビジネスモデルは自社の企業活動のビジョン・方向性を、「ビジネスプロセスモデル」はそのビジョン・方向性を実現するための業務活動の仕組みを、モデルとして描くものです。
モデルとは何でしょう?「広辞苑」(岩波書店)によれば「型、模型、手本などのこと」となっています。すなわち、自社の実際の企業活動そのものではなく、その中心となっている業務機能や扱われている情報に注目し、企業活動の仕組みを抽象化して描くことです。現実のドロドロした企業活動の中から必要な機能や情報だけを抽出してスッキリとシンプルに描くことです。それも、ビジョン・方向性に基づいた「あるべき姿」を描くことです。
では、モデリングを行うことにはどういうメリットがあるのでしょうか?それは、次のような点に整理できます。
・抽象化を行うことで、本当に企業活動で大事なことが浮彫りになる。
・現実の世界を見ていただけでは発見できない問題が見えてくる。また、問題の重要度もはっきりしてくる。
・問題に対するより良い解決策・改善策を生み出すことができる。
・業務改革や情報化の検討を行っているメンバーが、共通認識をもつことができ、活動がスムーズに効果的に進む。
最初の3つのことは活動の成果としてのメリットであり、4つ目の点は活動を進める上でのメリットです。これらのメリットを理解した上で、「ビジネスモデル」「ビジネスプロセスモデル」を策定する活動を行うことが、最終目的である業務改革の実現、経営目的の達成に大きく役立つことに結びつくのです。
次回は、情報化を目指したモデリングの基本にある「データ中心」の考え方についてお話しする予定です。
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